ピンポイント液状化
Question
地震の時に話題になる液状化現象ですが、
海の近くや埋立地などだけだと思ってました。
ところが最近のニュースで見た熊本や北海道の地震では、
内陸部なのに液状化現象が発生していました。
そうなると、我が家のことも心配になります。
どういう事に気をつければいいですか?
Answer
◆液状化現象とは
液状化現象とは、地震が発生した際に
地盤が液体状になる現象のことです。
振動によって地下水が地上に溢れ出し、
ゆるくなった地盤の建物が傾いたり、
一面に砂や水が充満するなどして、
生活や復旧を困難にします。
最初に知れ渡ったのが阪神淡路大震災や
東日本大震災だったこともあり、
「海に近い」「人工の地盤」で発生するもの
というイメージがあります。
実はしかし、内陸部での液状化現象も
ずいぶん前から被害報告があるようです。
ここ数年の地震でも各地で発生していて、
ニュースで知れ渡ったようですね。
◆ピンポイント液状化
内陸型は狭い範囲で発生する傾向があります。
こうした狭い範囲の液状化を
「ピンポイント液状化」と言うそうです。
なぜピンポイントで起きるのか。
原因の一つは、人工的な埋め戻しです。
地下付き大型建築物の地下埋め戻しや、
宅地造成工事の盛土が間接原因になり得ます。
もう一つの原因は、過去の地形です。
かつて川や池だった土地は、
地盤が弱く液状化しやすいのです。
◆どうやって調べる
このように、地震による液状化現象は、
内陸部であっても起きることがあります。
でも土地の見た目では判断が難しい。
自宅の危険度をどのように調べればよいのか、
不安に思われる方もおられるでしょう。
いくつか方法をご紹介しましょう。
先ず、自治体が公表している
「液状化ハザードマップ」があります。
「市区町村名+液状化マップ」といった
キーワードで検索してみてください。
さらに、大手地盤調査会社が開発した
「地盤サポートマップ」というアプリもあります。
これで全国150万箇所の地盤の強さが解ります。
もっとピンポイントで詳しく
地盤の強さを知りたい場合には、
地盤品質判定士(1000名居られます)
というプロに任せるのも方法の一つです。
更に、建築時のボーリング調査の追加で、
地下8m程度の地層調査ができる場合もあります。
◆リスクがあるなら地震保険を
こうしてみると調査方法は結構あるものです。
これらの方法である程度予知できたら、
次の対策は地震保険の加入でしょう。
液状化の被害は高額に上ることが多く、
建替えならなおさら、修繕で済む場合でも
1千万円超は珍しくありません。
地震保険は火災保険と同時加入できます。
地震による火災にも液状化にも対応可能です。
しかも地震保険は国が保証する制度なので、
どの保険会社でも条件・保険料は同じです。
地震保険は現在3割程度の加入率ですが、
先の調査結果次第で検討しては如何でしょうか。
◆まとめ
このように、液状化現象被害に対しても
できる対策はたくさんあります。
無償で出来る調査も多いですから、
先ずはご自分で調べてみてください。
それで可能性が出てきたら、
地震保険なども有効な対策です。
それでもし疑問点が出てきましたら、
どうぞお気軽にご相談ください。