「里道」は「法定外公共物」
Question
敷地の公図を手に入れました。
南北二方向に接道しているうちの裏道が
とても狭いのですが、公図では「道」と
表記されています。
この「道」って何でしょうか?所有者は?。
Answer
◆公図の「道」は「里道」のこと
法務局に登記されている地図(公図)には、
地番が無く「道」と記載されている土地があります。
これは「里道(りどう)」と呼ばれるもので、
その殆どは明治維新より昔からある道です。
明治~大正の間に、それまで道だった土地は、
その重要度から順に国道・県道・市町村道と、
そして里道に分けられました。
◆「里道」を「赤道」と呼ぶことも
当時、公図を作るのに、見分けがつくように
里道を赤色で、水路を水色で塗りました。
その後、平成の時代になって、
登記情報をコンピュター化した時に、
公図に色は無くなって白黒表記になり、
里道を「道」、水路を「水」と
表記するようになりました。
今でも昔の名残で、里道を「赤道」「赤線」
と呼ぶ人もいますね。
◆「法定公共物」と「法定外公共物」
里道は他の道と明確に違う点があります。
例え実際に道路としての機能を残している
場合でも、道路法の適用外になる点です。
ちょっとややこしいですが、道なんだけれど、
道路法で認定されている道では無いのです。
ですので、道路法が適用される国道・県道・
市町村道は「法定公共物」と言いますが、
里道は道路法が適用外という意味で、
「法定外公共物」と呼ばれています。
◆「法定外公共物」には要注意
前述の通り、里道は道路法上の道ではありません。
その為、建築の接道義務の対象としても、
そのままでは認められない場合が多いです。
敷地のセットバックが必要な場合や、
建築審査会の同意が必要な場合もあります。
また道として機能していない里道もあり、
その場合は払い下げの対象になることもあります。
公図に「道」と見つけたら要注意です!
不動産会社や市町村役場の担当課に
内容を確認してみてください。